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【IT】急成長のインド・タブレット市場 各社差別化を模索 (1/2)

インド・カシミール地方におけるあるカーペット屋では従来、店舗に直接来店する顧客に対してのみ販売していたが、インド大手IT企業HCL社が発売するタブレット製品‘Me’によってインターネット上でのオンライン販売を展開することが可能となり、事業拡大につながった。タブレット製品が小売業のビジネスモデルの変化に重要な役割を果たしたのだ。

世界的大手PCメーカーDell社は若者向けのキャンペーンを実施しており、若者がもつ「自分には出来る」という意欲ある姿勢と、自身の夢の実現をDell社製品“Inspiron”が可能とするというコマーシャルを展開している。また、同社ウェブサイトではユーザーが自身の経験を自由に書き込める専用ページがある。

またPCメーカー大手Acer India社は新学期シーズンに注目したマーケティングキャンペーンの実施に向けて準備を進めている。

デバイス分野での競争激化に伴い、タブレットやPC、ラップトップ製品販売におけるブランディングやマーケティングキャンペーンの重要度は急速に高まっている。

HCL Infosystems社は、タブレットPCの売上高は、同社の中核製品であるラップトップを上回ると見込んでいる。同社は インドクリケットリーグ(IPL)の2013年シーズンの期間中に、タブレットPC‘Me’に特化したコマーシャルの放映を開始している。

最近のキャンペーンでは、タブレットそのものよりもHCLブランドを押し出すことが多い、と同社モビリティマーケティング事業部グローバルチーフGaurav Tikoo氏は語る。テレビキャンペーンでは、カーペット販売店やRakhi festival、就職活動、音楽など4種類のコマーシャルを展開している。

Tikoo氏によると、HCL Infosystem社のタブレットPC部門は年400%の急成長を遂げている。同社はマーケティング活動に対して収益の7-8%を投入している。

しかし、調査会社Knowledgefaberの最高経営責任者Amit Goel氏は、そうしたHCL社の手法を全面的に支持し、HCL社はタブレット市場動向に併せて展開しようとしており、iPadを持たず手頃で購入可能なタブレットを求める大きい潜在顧客層を狙っている、と見ている。「タブレットは次なる成長市場だ。タブレット市場の成長を認識できなかった一部PCメーカーは打撃を受けた」(Amit Goel氏)

 

インドは、今年度の1-4月の間に前年度同期比159%の増加となる90万台以上のタブレットPCを出荷した。企業別で見ると、タブレットを展開した企業全53社中、シェア1位はインドDatawind社15.3%、シェア2位はインドMicromax社、アメリカApple社は第3位につけている。

CMRの首席アナリストFaisal Kawoosa氏によると、ローカルタブレットブランドに対するバイアスがかからないことは、国内事業者にとって良いことだ。

Datawind社製タブレット製品“Akash”を筆頭に、100もしくはそれ以上のブランドが競い合う中で、外見上の差別化はもはや不可能だ。価格は指標となるかもしれないが、もちろん価格だけが指標となるはずはない。ここに、一部のブランドがどこか別の点で製品を顧客に訴求したがっている訳がある。

HCL社Tikoo氏は、消費者との接点を生み出せたブランドが生き残り、そのような動きは1年以内に起こるだろうと見ている。市場規模があるという観点から参入しただけでは生き残れず、鍵となるのは、「金額に見合う価値のあるもの」を世に打ち出すために、強力な流通網と、サービスの活用だ。

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