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【小売】インドのネット通販、返品率25%を超える

低価格、送料無料や返品制度などの利点により、インドではネット通販の利用者が現在急増している。しかし一方で、ネット通販事業者が多くの課題に直面している事実も明らかである。その一つが高い返品率であり、Gati社の情報によると、インドではネット通販の事業者から配送された商品の約25%が返品されていることが判明している。
Gati社のeコマース部門の責任者、Harshall Bhoi氏は下記のように語る。「インドでは現在、一日あたり約40万個の商品がネット通販事業者から配送されている。しかし、その内の25%が返品されているのが現状であり、これは彼らにとって最大の課題となっている。」

アパレル専門の通販サイトを運営するMyntra社のVikas Ahuja氏は同社の返品率について下記のように述べている。「現在、我々はオンライン小売市場を開拓している段階であり返品されるケースは多いことは事実だが、これは顧客に対して新しい体験の機会を与え、顧客との信頼性を構築するという面では必要な投資だと考えている。」

しかし、商品の返品により事業者側の輸送費は通常の1.5倍に増大し、この負担は彼らが事業を黒字化する上で非常に大きな壁となっている。商品返品によりネット通販事業者が負担する損失額は年間約33億ルピーに及ぶと想定されている。

ネット通販事業者がこのような課題を抱えるなか、Gati社では新たなビジネスモデルの展開を検討している。それは返品された商品を運営事業者に返送するのではなく、運送者の倉庫で在庫として保管し、次に注文を受けた際に新しいユーザーに配送する仕組みだ。Bhoi氏は、「もしこのモデルが成功すれば、ネット通販事業者の負担となっている数百万ルピーを削減することができる。」と述べる。

「これまでの傾向では、返品が発生する状況としては代金引換払いの注文の場合が多い。返品の理由は商品カテゴリーによって異なるが、例えば、サイズの問題や違う色の商品が欲しい、購入者が代金を支払えない、または配送中に破損がある場合などがあげられる。」とeBay India社のDeepa Thomas氏は指摘する。
また、様々な事業者の情報によると、最も多い理由は「サイズの違い」であり、全体の約3分の2を占めている。Thomas氏によると、最も返品率の低い商品カテゴリーはアクセサリーとIT関連の製品であるそうだ。

現在、ネット通販事業者は商品の返品率を減少させるために様々な取り組みを試している。
アパレルのネット通販サイトMyntra社では、できるだけサイズ違いによる返品を減らすため、ユーザーの購入履歴により適切なサイズを推奨する導入している。

また、大手ネット通販サイトのAmazon社は、最終的な購入に至るまでの様々な段階で、商品の選択を変更できるようなシステムを導入している。「例えば、ユーザーが商品を注文してから30分間は実際に決済を行わず、ユーザーが簡単に注文を変更することができるようにしている。注文が受理された後もユーザーに最終確認のメールを送信し、その時点で注文をキャンセルできるオプションを提供している。」とAmazon社の関係者は語る。

現在、インドのネット通販(e-tailing)市場は約1,300億ルピーと推定されており、小売業全体の1%に過ぎないが、年間59%増の勢いで成長しており有望市場であることは確かである。

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