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【Eコマース】インドのネット通販、地方都市の開拓に向け多言語サイトを開設

急速に成長する地方都市の市場開拓を目的に、Snapdeal社、Flipkart社、Shopclues社やJabon社などを含むインドの大手ネット通販サイトは、近年タミル語、マラティ語やヒンディ語などの地域言語への対応に注力している。

Shopclues社は、来月までにグジャラティ語、ヒンディ語とタミル語のサイトを開設すると発表しており、既にタミル語とヒンディ語に対応しているSnapdeal社は今年のディワリ祭までにテルグ語、カンナダ語、グジャラティ語、マラティ語とベンガル語を追加する見通しだ。また、ドイツのRocket Internet社から支援されているファッション系ネット通販Jabong社も、地域言語化に向けて技術パートナーを探しているとのことだ。

現在、インドのネット小売業界の約55%の売上がTier I都市以外の地域からきている。Shopclues社のCEO兼共同創業者Sanjay Sethi氏は、「(多言語版サイトの開設により)これまでネット通販を利用していなかった人も利用し始めるだろう。また、これまで利用していた人もより安心して購入をすることができるようになり、高額な商品購入が増えるだろう。」と述べる。同社の売上の70%以上が中小都市から来ているという。

また、インドのネット小売の最大手Flipkart社も多言語対応に向けて検討を進めているようだ。同社Products部門Vice-PresidentのSaranagati Chatterjee氏は「EC市場において、“ローカライゼーション“は今後1、2年で注目されるテーマとなるだろう。」と述べる。

Snapdeal社Product Management部門Senior Vice-PresidentのAnkit Khanna氏は、同社のコールセンターではヒンディ語での問い合わせが殺到していると述べる。
「現在当社の売上の内、50%以上がTier IIとTier III都市からの売上である。これらの地域の利用者はネット通販の魅力を理解し始めているが、英語力が高くはない。」

Internet and Mobile Association of Indiaの調査によると、インドにおけるインターネットの利用者数は2013年12月時点で2億1,300万人以上に達しており、その内の約71%が都市部の利用者であった。また同調査では、通販サイトが地域言語に対応していた場合、インターネット利用者の数は24%増加すると予測されている。

ベンチャーキャピタル企業Matrix Partners India社のMD、Avnish Bajaj氏は、「モバイル及びパソコンにおける英語ユーザーの市場は既に成熟している。今後は3~4億人規模の地域言語ユーザーを狙うべきだ。中国では、地域言語に対応できる地場企業が大儲けすることが多い。」と述べる。

多言語対応と共に、インドのネット小売事業者は近年モバイルを活用した新たなチャネル構築にも注力している。現在Snapdeal社の売上の約55~60%がモバイル経由であり、Flipkart社やJabong社も20~25%の売上がモバイルからきている。
Jabong社の共同創業者Praveen Sinha氏は、「スマートフォンやデータ通信が普及し始めてから、地域言語ユーザーはインターネットを利用できるようになった。これはマーケットという視点から非常に重要な観点である。」とコメントしている。

地域言語は、ファッションのような分野で特に重視されるだろう。Nexus Venture Partners社のSuvir Sujan氏は、一般的な商品であれば地域言語への対応は重視されないが、より複雑な商品を購入する際には、母国語で対応されている方が購入者は安心するだろう、と指摘する。

ベンチャーキャピタル企業Accel社の調査によると、インドのネット小売市場は2013年に20億ドル(1,200億ルピー)であり、2016年には85億ドル(5,200億ルピー)に到達すると推定されている。その内、ファッション分野は現在5億6,000万ドル(336億ルピー)であり、2016年には28億ドル(1,680億ルピー)に拡大する見込みの成長市場である。特にファッション分野では、商品仕様の記載、コールセンターでの対応や請求明細などにおいて多言語への対応が進んでいる。

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