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【生活家電】LG Electronics India社 白物家電企業から脱却し成長目指す

LG Electronics India社は幹部流出が続く中で、ここ2年間の売り上げが横ばい状況を続ける中からの脱却を目指している。同社MDの Soon Kwon氏のもと、販売・マーケティング部門の責任者であるSanjeev Agarwal氏とSanjay Chitkara氏は、インド消費財業界における企業の成長に向けて事業再構築に取り組んでいる。
主には、サムスン電子やソニーと同等の価格設定を取りプレミアムブランドとしての地位を再構築することと、薄型テレビ・浄水機・携帯電話など各事業の再構築を行うこと、販売・収支計画を月単位から週単位に変更することだ。

同氏らによると、これらの取り組みの成果は徐々に見られ始めており、「ここ15ヶ月間の努力により、今年は全ての部門で市場シェアが向上」(Agarwal氏)しているという。
2013年上半期の売上は昨年同期比で10%以上成長している。2013年度はモンスーンが良好であり、祝祭期(ディワリ)での売上も期待できることもあり、前年度20%増となる売上高1,900億ルピーが見込まれている。
市場シェアも拡大している。GfK-Nielsen社の調査によると、同社の2012年度のインド市場シェアは、2010年の27.8%から30%まで拡大した。

家電・小売業界向けコンサルティング企業Kore Consulting社CEOのSunil Mehta氏によると、LG Electronics India社が最近発売した携帯電話やLEDテレビは、他大手企業よりも優れており、売上拡大が見込まれ、「これらの製品は白物家電よりも価格帯が高く、利益も拡大するだろう」(同氏)。
ただその一方で、既存の白物家電の販売店が、必ずしも携帯電話や薄型テレビの販売拠点として適しているとは限らないため、「販売チャネルの見直しが必要」(同氏)と指摘している。

同社の関係者によると、携帯電話事業はNexus 4やLG Optimus G ProなどAndroid製品の成功により150%で成長しており、LEDテレビ事業も250%と成長力が高い。

「今までの当社事業が停滞していた最大の理由は、当社の売上の約二割を占めるCRTテレビ市場の低迷だ」(Agarwal氏)。インドCRTテレビ市場は、2010年の販売台数1,500万台から、昨年は400万台まで落ち込んでいる。「今回の成功により同社がこの問題を乗り越えることができた」(同氏)。なお同社はCRTテレビ事業からは完全に撤退する予定だ。

同社は低迷が続く事業から縮小・撤退し、UV浄水器やポケットフォトプリンターやホームDJシステム等、いくつかの高成長分野への注力し、プレミアムブランドとしての地位を獲得することを狙う。

同社の事業は徐々に回復の兆しを見せている。関係者によると、今年上半期のエアコン製品の売上は20%増、洗濯機が10%増、冷蔵庫が15%増と成長している。さらに下半期での経営刷新を進めることで、停滞する状況を打破し更なる成長を目指していく。

 

家電業界の他社の動きも活発化の様相を呈している。
ソニーやパナソニック等の日本企業は戦略的成長市場としてインドに注目し、積極的な投資を続けながら競争力を増している。
またサムスン電子は、スマートフォンや薄型テレビ事業の成功により、過去2年間 LG Electronics India社の総売り上げを上回っている。

LG Electronics India社が、今後スマートフォンや薄型テレビ市場において競合となるサムスン電子やApple、ソニーらと競争するためには、サムスン電子が「白物家電メーカー」としてのブランドイメージの払拭を試みているように、テクノロジーを持つ企業としてのブランド構築が求められている。

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