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【電力】インドにおける太陽光発電の取組み

インドでの太陽光発電の歴史は2008年の1月に始まる。中央政府が相互作用的な太陽光発電の“デモンストレーションプログラム”の枠組みを発表した。このプログラムの下では、発電量キロワットアワー当たり15ルピーという魅力的な関税を政府が決定した。6社が9つの太陽光発電プロジェクトに参加し、合わせて15メガワットを発電した。

インドの太陽光発電による供給能力は、2008年1月時点では実質ゼロであったが、今日では1.475ギガワットある。その過程には紆余曲折があった。

またこのプログラムにおいて、インド政府は屋上備え付け型の太陽光発電システムと、小型の太陽光発電システム向けのプログラムを組んだ。2010年には、太陽エネルギー発電政策「Jawaharlal Nehru National Solar Mission(JNNSM)」が策定された。1点目が競売方式にて最小発電コストを提示した発電事業者が落札する方式で決まることと、2点目は、太陽発電による電力をインド国内最大の火力発電会社NTPC社が発電した電力とバンドリングし5ルピー/kWh程度にて配電会社へ販売する仕組みだ。

成長曲線に乗るインドでは太陽光エネルギー産業の発展に向けて様々な方法を試しており、よりよい経済発展に繋がる。バンドリングして利用可能にする取組みもその一例だ。グジャラート州は25年の電力購入契約(PPA)において、最初の12年間を15ルピー、その後13年間を5ルピーとした。同州は現在、約800メガワットの太陽光発電設備を整えて他の州に先行している。

タミル・ナドゥ州のプログラムは、特定規模の需要家に対して太陽光発電による電力を購入するように規定した。現在はJNNSMの第2フェーズは始まりつつあり、750メガワットの発電量が競売に出されている。開発業者は中央政府のインフラ案件支援プログラム“viability gap funds(採算性が低いインフラ案件に対してプロジェクトコストの一定比率を政府が補助金として提供する支援プログラム)”を活用し、5.45ルピーという固定価格に対抗するつもりだ。

また、太陽光発電の設計・調達・建設を請け負う多くの会社が現れ、強大なEPC産業も出現している。

また小規模で低コストでの太陽光発電プロジェクトによって農村部に電力を供給できるようになったことで、 “Social solar”という概念も生まれ始めている。

非電化地域では、太陽光エネルギーの様々な活用方法が考えられる。例えば、太陽光エネルギーを利用した農業用水の汲み取りポンプや、コミュニティ向け太陽熱調理器などだ。例えば、世界的に有名なシルディの神聖な町では、1日に2万人分の食事が太陽光エネルギーを活用した調理機械で作られている。

一方で太陽光エネルギー産業には問題点もある。

インドでは太陽エネルギー開発業者に対して、低価格の輸入品ではなく国内製品を利用するように義務付けられている。また開発事業者7社の総計500メガワットに及ぶ太陽熱発電プロジェクトも全く進んでいない。

また現在進行中の発電プロジェクトに関しても、塵による発電量の低下やモジュールの破損などにより、全てのプロジェクトが順調に推移しているわけではない。現在は最小の発電コストを提示した発電事業者が落札する仕組みだが、この事実は、競売を利用してコストを削減することのリスクに関する議論の必要性が求められるだろう。

また一般家庭の屋根に太陽光発電パネルを設置する取組みについては、その経済的メリットが設置を促すための十分な訴求要因になっていない面もある。

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