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【電力】インドのケララ州、100%再生可能エネルギーへの移行を目指す見通し

インドのケララ州は、持続可能な発展とエネルギー安全保障に向けて、100%再生可能エネルギー活用への転換を目指している。

プネ所在の環境系NGO団体“World Institute of Sustainable Energy”の創設者、兼事務局長G.M. Pillai氏によると、同州の石油燃料資源は乏しく、既に可採埋蔵資源のほとんどは枯渇しているとのことだ。

同団体と自然環境保護の国際NGOインド支部WWF-Indiaが共同で発表したレポート「The Energy Report-Kerala」では、ケララ州における2050年までのエネルギー需要量を推定し、再生可能エネルギーによる100%供給の実現可能性を分析している。
同レポートでは、石炭やガス由来の発電から排出される排気ガスは、森林や海洋生態系、および人々に深刻な健康被害を及ぼすと指摘し、環境への負担が少ない再生可能エネルギーへの移行が必然だと主張されている。ケララ州は、再生可能エネルギーの導入により総計60,000MW分の電力を新たに出力することができると見込んでいる。

一般的にエネルギー革命は30年の周期で起こると言われており、同レポートによるとインドでは2050年あたりでその時期が到達すると予測している。Pillai氏は「そのためには直ちに計画を検討しなければならない。」と述べる。

最も有望なエネルギー資源として注目されているのは、同州が近年発表した、屋上太陽光発電装置の促進政策である。一般家庭や住宅アパート向けの屋上太陽光発電で13,079mW、および商業施設、オフィスや公共施設向けの屋上太陽光発電で18,066mWの電力を出力する潜在能力があると予測されている。
また、太陽光発電に次ぎ潜在的なエネルギー源は洋上風力発電であり、出力可能な電力は合計13,447mWと見積もられている。洋上風力発電は資本集約的であり電力の価格も高騰してしまうため、同州におけるこれまでの導入実績は少ないが、イギリスやデンマークでは既に主要なエネルギー源として有効活用されており、国内の総発電量においても最大の割合を占めている。

Pillai氏によると、インドの新・再生可能エネルギー省は洋上風力エネルギーの可能性を有望視しており、同エネルギー普及に向けた政策を3月までに発表する見通しだ。

さらに、同レポートでは荒地や草原を活用したグリッドタイ型の太陽光発電、川や貯水池などの水源地を活用した水上太陽光発電もインドにおいて有効活用することができると予測している。出力能力は荒地において4,273mW、草原で2,543mW、そして水源地で3,845 mWと推計されている。

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