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【小売】インドの新たな販売チャネルとして注目されるeコマース

インドではインターネットショッピングを活用する消費者が増えてきたことを受けて、オンライン小売業がインドのコンシューマ製品の重要な販売チャネルとして浮上している。

 

  • 活況を呈するeコマース業界
    ブランド製品を販売するeコマース企業も次々に急成長を遂げている。

    ファッション分野のeコマース企業Myntra.comは、全事業の9割を小売業が占める。2014年には売上が倍増し80億ルピーに達すると見込まれている。Myntra.comの共同創設者Mukesh Bansal氏によると、以前まではブランド大手はオンライン販売に懐疑的であったが、現在では戦略の一部として扱われていると語った。

    これらのオンライン小売業者は、実店舗よりも視覚的効果が高い。
    Madura Lifestyle & Fashion社のeコマース担当責任者Shivanandan Pare氏は「当社のオンラインストアでは約1万種類の製品を扱っている。実店舗で扱う製品はこの2割程度だ」と語った。同社はLouis Philippe、Van Heusen、Allen Solly、Peter Englandなどのブランドを扱い、今年初め自社のオンラインストア“Trendin.com”を立ち上げた。同氏は、今後数年間でオンライン経由での売上は総売上の12%を占めると予測している。

    Fashionara.comの共同創設者Darpan Munjal氏は、オンライン販売では様々な製品を取扱うことで、消費者がよりよいブランド製品と巡りあうための一助となると語っている。

 

  • オンライン販売に着目するメーカー各社
    Puma、Nike、Wrangler等のアパレル・アクセサリーブランドは、昨年のオンライン販売で大きな成果が見られた。これらは小さな町や都市にて定価で購入する消費者を獲得できたことが大きい。

    Pumaにとって、オンラインでの販売チャネルは実店舗のそれよりも価値が大きい。Puma for South Asia社MDのRajiv Mehta氏によると、2012年の総売上は約35%成長し、そのうちオンライン経由での売上は60%成長しているという。「オンライン販売が総売上に占める割合は3年前はわずか1%だったが、現在は15%まで拡大している。今やオンライン販売を無視できるブランドはない」(同氏)。

    オンライン販売においてはeコマース業者と提携している大手企業もある。例えば、NikeはMyntra.comやJabongなどのオンライン小売店のみで販売しており、最近Jabongからクリケットギアの新製品を発売している。

    デニムブランドWranglerではウェブサイト経由での売上は全体の3.5%を占める。同社はオンライン経由での売上が今後5年間に大きく貢献すると予測している。同社事業担当責任者Puneet Khosla氏は「驚くべきことに、オンライン・チャネルはここ数ヵ月で何倍も成長している」と語った。

    サムスン電子のような携帯電話・タブレットメーカーにおいても、オンライン経由での販売でも成長が見られる。サムスン電子の関係者によると、総売上に占める割合は1桁程度とのことだが、今後にむけて体制を整えているとのことだ。

 

コンサルティング企業Technopak社のレポートによると、インドのオンライン小売市場は2021年までに760億ドル(4兆1,830億4,000万ルピー)に達し、インドの小売業界の5%以上を占めると予測されている。多くの大企業もオンライン販売に積極的だ。

Indiatimes ShoppingのCOO、Shubhankar Sarkar氏は「以前は携帯電話メーカーがオンライン販売に関心を示した。現在、アーユルヴェーダから宝飾品・ファッションまで幅広い業界が興味を持っている」と語っている。同社は、2年前Nokia社のオンライン販売パートナーとなり、現在Gitanjali Jewels社のオンラインストアを運営している。

Technopak社associate directorのPragya Singh氏によると、オンライン経由での売上の約50%は、8大都市以外の都市や町からの売上によるものだ。
専門家の見立てによると、これまで高級ブランドを扱う実店舗へのアクセスが難しかった小規模の都市において、消費者の購買力が上昇していることが市場成長の背景にあると見ている。

 

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