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【小売】海外小売業大手のインド参入進まず 規制巡る不透明感が背景

インド小売業関係者によると、インド政府が外資による国内小売業への参入規制の緩和に踏み切ったにも関わらず、Walmart社やTesco社、Carrefour社などの海外小売大手は2014年のインド総選挙前での参入の意向は低いと見ている。

Deloitteインド法人Senior directorのAnis Chakravarty氏によると、複数ブランド小売業には多額の投資が必要であり、海外小売業各社は参入のためインド政府の動向を見守っているという。

政府は昨年、複数ブランド小売業に対する外資規制緩和を打ち出したが、参入に際しては現地中小企業からの調達比率を30%とすることや、初期参入時には50%をインフラに投資することなどが要求されている。また国内への投資額は少なくとも1億ドルを投資する必要がある。現時点で同分野での外資参入の動きは殆どない。

このような外資参入の動きが見られない中、インド政府は複数ブランド小売業に対する規制の一部を更に緩和する方針を決めた。しかし外資が参入するにあたりインド政府の政策や参入要件には曖昧な点も多く、海外小売各社としてはインドへの投資を決定する前に明確にしたいと考えている、と同氏は語る。政治的な不透明さが、海外の大手小売企業の参入を遅らせている要因だ。

このような海外小売業の状況を踏まえてインド政府としても対応を検討している模様だが、野党であるインド人民党(BJP:Bharatiya Janata Party)などいくつかの政党は政策に反対している。Confederation of All India Tradersのsecretary general、Praveen Khandelwal氏は「政府がWalmartやTescoなど海外企業の圧力によって動いた」と非難している。同氏によると、BJPや左翼党など野党は、8月5日から始まる国会で同問題を取り上げる考えだ。

このような野党の反対の声も海外小売業の不安を高めることになり、多くの政策変更にも関わらず、海外企業が次の総選挙前にインドに参入する動きは難しいという見方が強い。

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