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【化粧品】インド化粧品市場:景気動向と口紅需要

インドにおける口紅の売上は、景気の低迷が深刻化するにつれて飛躍的に伸びてきた。よって、インドはいわゆる“lipstick index”の実証例となっている。

1990年代後半にEstee Lauder社社長(当時)Leonard Lauder氏によって出された説によれば、女性は不景気にはハンドバッグや靴のようなより高級品を避け口紅を購入する傾向にある。一部の批評家はこのような“lipstick index”を性差別主義的だと批判した。その批判の妥当性がどうであれ、インドにおける実例はLauder氏の理論が正しいことを示しているようだ。

そして彼らはみな同じことを言う。「過去3か月の中で、自己の裁量で買えるパーソナルケア用品の売上が低迷するにつれて、口紅は非常に良く売れた。」3か月前、Aishwarya Rai氏は、ロレアル・パリス社製の明るい赤紫色の口紅を塗って、カンヌのレッドカーペットを歩いた。

L’Oreal India社消費者商品部門責任者であるSatyaki Ghosh氏によると、「以前カンヌの場で商品を披露したときには、売上はうなぎのぼりで在庫切れが頻発した」とのことだ。Satyaki Ghosh氏によると、口紅の売上は、昨年に比べ、今年度の上半期の時点で25%高くなっているとのことだ。

業界情報によると、インド・カラー化粧品市場は市場規模が160億ルピーであり、過去2年間で8%成長した。口紅商品の売上が化粧品全体に占める割合は42%と高く、その成長率も25%から30%と高成長率だ。それとは対照的に、顔面化粧品の成長率は13%、アイケア商品は10%だ。上半期の間、Revlon社製の口紅の売上の成長率は30%を超え、自社製品内で最も成長している商品だ。

インドヘルスケア大手Dabur社系列の化粧品小売会社New U社は、45以上の店舗を保有しているが、口紅は特に景気後退時の拠り所となっているという。New U社本社社長Manish Ashthan氏いわく、「当社は景気後退の影響は受けない。この成長は既存店舗の売上増加から生じている。なぜならば、私達は昨年度から店舗数を拡大していないからだ」。

New U社の既存店舗の口紅売上が、前年度同時期に比べて、2013年度4月から6月で50%増加した。その成長率は、アイケアの35%、ネイルの40%、クリーム・ボディウォッシュ・シャンプーなどと比べても大きい。

女性は皆口紅を買うのか?なぜ買うのか?‘性差別主義的’だという、“lipstick index”に対する非難は、この理論を造った人物の、‘不景気にこそ、女性は自らをより魅力的に見せるために口紅にお金をかける’という主張に起因する。

この仮説はインドにおいては当てはまらない、と化粧業界筋は言う。Future Group社長Devendra Chawla氏は、「インドの消費市場は、若者や消費行動が活発な消費者によって支えられている」と述べる。ロレアル・レブロン・ライフスタイル・Dabur New U・Shoppers Stopなどの名立たる企業がこれに同意見だ。新商品の発売は、若い消費者が典型的に好むような、手軽で明るい口紅に特化している。

MAC社は“Ruby Woo”という赤いマットな口紅を、Clinique社は“Chubby Stick”という中級品の中では最大のもの、Lakme社は“Pop Tints”という8トーンの色合いを揃えた商品を発売した。

Shoppers Stop社執行取締役Govind Shrikhande氏は、「そうした商品の人気は、カラーデニムの人気向上に補完されてきた。デニムやズボンの色のバリエーションが増えると、消費者はズボンを自分の口紅の色に合わせるための選択肢を多く持てる」と述べる。

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