インドの最新業界ニュース、2500社のインド企業情報を提供するポータルサイト

【小売】インド小売チェーン、小型化が進む

現在、インドの小売チェーンの業界では、急に小型化の流行が訪れている。大型店舗における低い製品回転率や管理費の向上により、小売チェーンはよりコンパクトで集中的な店舗へと変化している。このような新しいコンセプトの店舗は、コスト削減や収益拡大が見込めるだけではなく、店舗スペースの確保もより簡易である。

通常のハイパーマーケットの面積は、通常50,000~70,000平方フィートである。
Spencer’s Retail、K Raheja Corp社のHyperCity Retail、Aditya Birla Retail社のMoreやBharti Retail社のEasyday等の小売チェーン店舗は、現在約30,000平方フィートの“コンパクトハイパーマーケット”の展開に注力している。これらは通常のハイパーマーケットより小型ではあるが、約1,500~6,000平方フィートのスーパーマーケットと比べると広々としている。

RP Sanjiv Goenka GroupのSpencer’s Retail社は、今後3年間で平均30,000平方フィートのハイパーマーケットを47店舗設立する予定である。同社CEOのMohit Kampani氏は「まず、欧米スタイルの55,000~60,000平方フィートの店舗は、コストを踏まえるとインドでは持続可能ではない。さらに、海外ではこのような大型ハイパーマーケットはアパレル専門店として展開することが多いが、私たちには難しい」と語る。

インドにおけるハイパーマーケット等の店舗賃貸費は売上の5~6%を占めており、これは欧米での賃貸料のほぼ倍の数である。一方で、Kampani氏によると、コンパクトハイパーマーケットの1平方フォート当たりの売上は、従来のハイパーマーケットよりも15%高いとのことだ。現在、Spencer’s Retail社の平均店舗面積は25,000平方フィートだ。しかし、今後はアパレルや他の分野など収益率の高い製品を販売し、店舗面積を約30,000平方フィートに拡大する予定だ。
HyperCity Retail社も、今年インド国内でコンパクトハイパーマーケットを2店舗設立した。場所はカルナータカ州Whitefieldとグジャラート州Vadodaraだ。来年度、さらに店舗拡大を図る予定である。

Hypercityを展開するShoppers Stop社のMD、Govind Shrikhande氏は「マハラシュトラ州Maladに設立した120,000平方フィートの店舗を当社の標準モデルとして、他地域への展開を検討していたが、このような大型小売店がどの地域でも成功するとは限らないことに気づいた。Maladで成功したのは、その地域に十分な需要があったからである。」と語った。「一方で、小型店舗では需要がある製品を集中的に揃えることで、売上や収益の最大化が可能である。当社のHypercityは24か月で損益分岐に到達する見込みだ。」と語った。

多くの小売企業は店舗の陳列面積を減らすため、売れ行きの悪く余分な在庫面積を必要とする製品は販売しない方針を示している。例えば、HyperCityのコンパクトハイパーマーケットは、耐久消費財や家具を販売していない。また、小売チェーン店Moreは昨年カルナータカ州Jayanagarのコンパクトハイパーマーケットにて、食料品や消費財のみ販売する店舗と耐久消費財やアパレル等、回転の遅い製品も販売する店舗の売上を比較する試験販売を行った。同様に、Spencer’s Retailでは、BenQやMicromax等の電化製品の内、回転率の高い製品を中心に揃えている。

また、店舗をさらに小型化する企業もいる。ハイパーマーケットStar Bazaarを運営するTata Trent社は、最近マハラシュトラ州PuneでStar Dailyという店舗を開店した。同店舗はわずか1,800平方フィートの面積であり、生鮮食品、食料品や日用品を販売している。

小売店舗の小型化が進む一方で、既に小型店舗の展開により苦戦している企業もある。タミル・ナドゥ州ChennaiのSubhiksha社、マハラシュトラ州MumbaiのSpinach社は、完全に小型店舗事業から撤退しており、小型スーパーReliance Freshを運営するReliance Retail社も、同店舗の店舗拡大を停止している。

一覧に戻る