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【小売】高級ブランド市場、大都市への集中により成長率縮小

国内経済は景気低迷の状態にも関わらず、現在インドの高級品市場は堅調に2桁の成長を遂げている。しかしながら、高級ブランド市場に関しては、高い店舗賃料や商店街等の小売インフラの不足により成長率は縮小しており、今後もこの傾向は続くと予想されている。インドにおけるアパレルやアクセサリー等の高級ブランド市場の成長率は、2010年の20%から2012年には15%に下落しており、たった2年間で5%縮小した見通しだ。同市場の内、ほとんどの高級ブランド店はデリー、ムンバイやバンガロールに集中している。

Reliance Brands社CEO、Darshan Mehta氏は「快適な店舗づくりを実現するために必要な外見、雰囲気やその他の条件が揃う商店街や商業施設の不足が高級ブランド事業の拡大に支障を与えている」と指摘した。

例えば、デリーにあるショッピング街、Khan Marketの店舗賃料は1平方フィート当たり265ドル(16,525ルピー)であり、同じくデリーにあるConnaught Placeでは160ドル(9,978ルピー)だ。

Deloitte India社Senior DirectorのGaurav Gupta氏は「現在インドにおける多くの高級ブランドの店舗は高級ホテルのロビーに増設されているが、これは来客数や成長の可能性を抑制してしまっている」と語った。また、ブランドの露出度を制限することにより、今後の国内における高級品市場の拡大に歯止めをかけてしまっている、と批判する業界専門家もいる。

また、ムンバイで高級品の需要が拡大しているにもかかわらず、これらの小売店舗はデリーに集結しているとの指摘もある。同氏によると、ムンバイでは店舗賃料が高く、デリーにおいても反響が大きいことから、展開拠点としてデリーを選ぶ高級ブランド店は多い。また、デリーはハリヤナ州やパンジャブ州等にも近いため、周辺地域の消費者にもリーチすることができる。特にアパレルやアクセサリー等の高級品の都市別消費量を踏まえると、Tier II都市は高級店にとって魅力的な市場とは言い難い。

不動産コンサルティング企業Jones Lang LaSalle Meghraj社のChairman、Anuj Puri氏によると、高級品の需要の内、デリーとムンバイは約60%を占めており、10%強はバンガロールが約10%強を占めている。同氏は、「このような状況のなか小規模の都市の市場では拡大の余地は小さい」と述べる。ニッチであるものの、潜在力のある高級品市場を獲得するために、各主要ブランドは自社製品を「インド化」し拡大範囲を広めている。高級アパレルブランドのCanaliは、インド民族風のブランド”Gala”を展開したり、Hermesは自社のサリーコレクションを発売した。

インドには現在、約470拠点のショッピングモールが存在する。代表的な高級モールはデリーのDLF EmporioやムンバイのPalladium等がある。業界レポートによると、2013年のインド高級品市場の規模は、86.5億ドル(5,390億ルピー)である。

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