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【小売】インドのReliance Retail社、キャッシュ&キャリー事業の拡大狙う

インドの大手小売Reliance Retail社は、キャッシュ&キャリー(現金卸、C&C)事業に商機を見出している。同社が国内で展開しているC&C店”Reliance Market”の数は、2013年3月時点での一店舗から現在は12店舗まで拡大し、2014年6月までに新たに8店舗の開設を目指す計画だ。この積極的な展開には、3,000億ドル規模のインド卸売市場における優勢なシェア獲得の狙いが背景にある。
C&Cは、小規模な小売店舗やキラナショップ、ホテル、レストラン、ケーター業者やその他の商業施設向けに展開されている現金卸売事業であり、最終消費者はC&C店舗から商品を直接購入することは出来ない。関係者によると、Reliance Retail社はこの巨大な潜在力を潜める市場の開拓に向けて、2014年6月までに新規店舗を8店開設する計画を進めている。

インドで初めてC&C店舗を展開したのはドイツの小売大手Metro Cash and Carry社であり、2003年の参入以来、現在はインド国内で16店舗を展開している。また、アメリカの小売大手Walmart社も2007年にC&C事業でインド進出を果たし、現在まで20店舗を開設している。現地企業Reliance Retail社は2011年9月、アーメダバードに初号店を設立し、初店舗における業績や経験をもとに今後の事業戦略を検討している。

Reliance Retail社がC&C事業の潜在力を強調するのには根拠がある。インドでは、小都市や村の小売業者が商材を仕入れるためには、近隣の都市・地域に自ら足を運び、複数のサプライヤーから商品を購入することが一般的である。しかし、これは小売業者にとって大きなコスト負担となる。

“Reliance Market”では、新鮮な果物や野菜、洗剤、日用品、米・小麦、食料品、文房具、靴、家電やIT製品など、なんでも仕入れることができ、これらの商品の多くは地元の生産者や製造者により調達したものである。従来の不完全なサプライチェーンを改善することにより、キラナショップなど小規模小売店のオーナーは、最大25%のコスト削減を期待できる。

C&C業態の店舗は賃料や人件費の高い地域を避けて設立されるため、ハイパーマーケットやスーパーマーケットと比べて運営コストが低い。”Reliance Market”店舗のほとんどはキラナショップやその他の顧客が多い郊外地域に出店している。「さらに、B-to-B向けであることから陳列や在庫管理にかかる費用が抑えられる」とTechnopak Advisors社の会長Arvind Singhal氏は述べる。

Deloitte India社のシニアディレクターGaurav Gupta氏は、C&C業態について下記のように述べる。「C&Cは顧客まで製品を運ぶコストや時間を大幅に削減できることから、非常にコスト効率の高い卸売業態である。また、需要の多い地域では棚卸資産の回転が速く投資回収率も高い日用品や消耗品を取り扱っており、通常より多い単位・量で取引が行われることから、C&Cは従来の小売店より効率的である。」

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