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【FMCG】インドのFMCG企業、“ファミリーサイズ”戦略で市場攻略

厳しいインフレ状況が続くなか、インドの各FMCGメーカーは現在、売上を伸ばすために様々な戦略を試行しているようだ。それらにおいて近年増えているのは、シャンプーや石鹸から、ビスケット、チップスやインスタント麺などの幅広い製品カテゴリーにおけるファミリーサイズ製品の展開である。ファミリーサイズ製品は従来の製品と比べ、消費者に対してお得感や特別価格を提供することができ、これらの製品を販売する小売店にも他店舗との差別化要素を与えることができる。

インド最大手の食品小売事業Food Bazaarを手掛けるFuture Group 社のCEO、Devendra Chawla氏は次のように語る。「国内の景気が停滞し、消費者が製品価値を重視するなか、今こそが大量パックが爆発的に売れる時期である。各メーカーにとっても、大量パックの展開は通常の製品よりも製造・包装・輸送コストを削減することができ、結果的には消費者にとって適切な価格で製品を販売することが可能になる。」
同氏によると、Big BazaarやFood Bazaar店舗の売上におけるファミリーパック製品の割合は、18か月前の57%から現在は75%まで増大しているとのことだ。同社は2年前に自社ブランド初となるファミリーサイズ製品を発売した。

“ファミリーサイズ“とも呼ばれる大量パック製品は通常、レギュラーパック製品と比べて20~25%減の価格であるが、利益率は5ルピーや10ルピーで販売されている小パック製品より確実に高い。

インド最大のビスケットメーカーParle Products 社のマネジャーMayank Shah氏は、「大量パックで提供できる値頃感は、5ルピーや10ルピーの小パックでは現実的に不可能である。大量パックのなかでも特にプレミアム向けの製品は、近代的な小売店舗において小パック製品の売上を上回っている。」

原材料の価格が高騰しているなか少しでも利益率を向上させるため、近年ではほとんどのFMCG企業が大量パック製品の展開に注力している。
大手日用品メーカーHindustan Unilever社は近年、ジャムのブランド”Kissan”の500グラム型からさらに増量した700グラムの商品を新発売した。さらに、Future GroupのFood Bazaar店舗の限定商品として、6キロパックの洗剤粉”Rin”を発売した。
PepsiCo社もオートミールブランド“Quaker Oats”の1.5キロパックやポテトチップス“Lay’s”のパーティーパックを99ルピーで売り出した。そしてNestle社は“Maggi Noodles”、Britannia社は“Bourbon”ビスケットの大量パック型を次々と発売している。

Spencer’s Retail 社CEOのMohit Kampani氏は、「インドのFMCG企業は大量パックやシャンプーと石鹸セットのお買い得品などの販売促進を強化している。これらの展開は、価格志向の消費者を満足させることにより顧客ロイヤリティーを確立するだけではなく、競合との差別化を図ることができるため、結果的に企業の売上向上を促進させることができる。」と語る。

CavinKare 社の社長CK Ranganathan氏によると、450ミリや800ミリのシャンプーやヘアオイル製品は現在、近代的な小売店で最も売れ行きの良い製品カテゴリーであると語る。「大量パックはプロモーションと共に販促するべきであり、最低でも4ヵ月のキャンペーンを実施するべきである。」同社は現在”Chik”ブランドのシャンプーや”Spinz”ブランドの制汗剤をインドで展開しており、他ブランド製品の大量パック化も検討している。

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