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【化粧品】インドの化粧品業界、新規参入の続出により激戦が続く

インドの最大手FMCGメーカーHindustan Unilever (HUL)社は、農村部における流通網の拡大を促進させることにより、リップケア市場全体を見ると市場リーダーとしての位置を維持し続けている。しかし、国内の上位400都市のみに限定してみると、現在では”Nivea”がHUL社の”Vaseline”を抜き、売上トップを確保している。

Nielsenの調査によると、インドのリップケア市場を上位400都市のみに限定した場合、Nivea社のシェアが約19%である一方、HUL社の”Vaseline”は18%であり、Maybelline社が13%で続く。これらの都市部市場では、以前は”Vaseline”が首位として市場の25%を占めており、Nivea社が2位の17%であった。

また、需要が都市部に集中するデオドラント製品についても、HUL社のブランド”Axe”は近年参入した新規ブランド”Fogg”に首位を奪われたようだ。
一方、ボディーローションのように既に成熟している製品カテゴリーについては、都市部でも”Vaseline”の売上は”Nivea”を上回っている。
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業界の専門家によると、競争の出現、製品の多様化や消費者行動の変容などの要因により、インドのリップケア市場は現在転換期を迎えている。近年では、従来から使用されていたコールドクリームに代わり、ブランド製のリップバームという新しい製品を使用する消費者が主に若者層の間で増加しているとのことだ。

ボディーローションと比較するとまだ一部の地域でしか浸透していないが、インドのリップケア市場は現在約20億ルピーの市場であると推定されており、急速な成長を遂げている分野である。

Maybelline New York India社のGeneral ManagerであるLeena Shoor氏は下記のように語る。「最近までインドでは、リップバームは関心の低い製品であった。しかし我々は色鮮やかで楽しさを強調し、衝動買いを狙いとした新しいリップバーム製品”Baby Lips”を2012年に発売した。その結果、消費者の認識は少しずつ変容しているようだ。リップバームは今や母親が使う製品ではなく、若い女の子が化粧を始める第一歩として使用できる化粧品という位置づけとして認識されるようになった。」

同社の”Baby Lip”は発売わずか1年でリップケア市場において、Himalaya社を抜き3番目に大きなブランドとなった。Maybelline社の参入までは市場2位のNivea社が17%、3位のHimalaya社が12%を占め、競合メーカーの差は大きくなかったが、Nivea社の急速な拡大により現在では差が拡大している。
「FMCG業界にとって2013年は低迷傾向の年であったが、弊社は良い速度で成長し続けている。我々は市場シェアの上昇と共に、流通ネットワークの拡張にも注力している。」とNivea India社のMDであるRakshit Hargave氏はコメントした。

HUL社は、数十年間に渡る事業展開により農村部や地方都市でも幅広く浸透しているという強みを持つ一方、Nivea社やL’Oreal社などの新規参入企業は市場導入の段階であり、大衆市場にたどり着くまでには時間が要するだろう。

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