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【FMCG】インドの消費財市場、地場メーカーがシェア拡大

業界全体の成長が横ばいしている中、インド地場の消費財メーカー各社は流通網や製品ラインアップの拡大、及び海外メーカーとの知覚品質のギャップ縮小に成功し、最近では海外メーカーから市場シェアを勝ち取っている見通しだ。

消費者行動を専門に取り扱う大手調査会社Nielsen社の調査によると、 インドの消費財業界における多国籍企業の市場シェアは3年前に合計54%であったが、2013年には51%に縮小した見通しだ。
Nielsen社のExecutive Director、Vijay Udasi氏は、「多国籍企業と地場の大手企業の市場シェアはほぼ同じ割合となった。地場の大手企業の方が食品業界に注力し存在感も強い傾向にある。」と述べる。また同氏によると、地場企業は展開地域で流通が強く、現地消費者の嗜好に精通していることから、食品業界では多国籍企業よりも約1.6倍のスピードで成長しているとのことだ。

Nielsen社の調査は、市場規模2兆2,000億ルピーと推定されるインド消費財業界のトップ50企業を対象に実施された。調査対象となった50社は市場全体の数の約3分の2を占めている。業界全体において、食品セグメントは約53%を占めており、業界の成長率は8%であった中、食品セグメントは去年12%の成長率で拡大した。また、2013年、食品セグメントでは多国籍企業の売上成長率が8%であった一方、地場企業は14%であった。

しかし、地場企業にとって飛躍の要因となったのは、食品セグメントの中でも特に独占状態を確立している乳製品市場とビスケット市場である。例えば、牛乳・乳製品の”Amul”ブランドを展開するGujarat Co-operative Milk Marketing Federation (GCMMF)社は2013年度に売上高1,815億ルピーを達成した。この売上高は世界最大級Nestle社のインド事業の約2倍近く、オランダ・イギリスに本拠を置く多国籍企業Unileverの子会社Hindustan Unilever社の食品事業の約3倍となった。
GCMMF社のManaging Director、RS Sodhi氏は、「過去2年間において調達、加工、及び流通を積極的に強化してきた結果、市場不況に打ち勝つことができた。」

また、市場規模2,300億ルピーと推定されるインドのビスケット市場では、Parle社、Britannia社とITC社の地場3社が市場の80%を支配している。”Oreo”を販売するMondelez India Foods社や”Horlicks”ブランドを展開するGlaxo Smith-Kline Consumer社などの外資企業の存在感は微々たるものである。

その他にも、過去数年間ではDabur社、Godrej Consumer Products(GCPL)社やJyothy Laboratories社などの地場企業が積極的な販促活動や新市場の開拓に取り組んでおり、2010年以降から売上は倍増している見通しだ。

GCPL社のManaging Director、Vivek Gambhir氏は下記のように述べる。「市場において競争優位性を持ち、指導的地位を獲得している日用品やパーソナルケア事業を我々の主力分野としたことにより、これらの市場においてさらに地位を向上させシェアを拡大させることができた。これらのカテゴリーに対して集中的な投資を行った結果、事業の勢いが増し規模が拡大した。」

GCPL社は過去18ヶ月で新たに12種類の新商品を発売しており、これらの新商品は同社全体の売上成長の40%に貢献している。また、約10年前に消費財市場に参入した地場のITC社の消費財事業の売上高も800億ルピーを超えており、4年前と比べると約4倍近くに拡大している。

一方で、Colgate社、HUL社やP&G社などの多国籍企業も、農村部地域における流通網を過去3年間で約2倍に拡大させており、存在感を高めている。これらの外資系企業は、主にパーソナルケアや日用品市場での事業展開に注力している。
日用品業界で最大の製品カテゴリーである洗濯洗剤の市場ではHUL社とP&G社が指導的地位を確立している一方、地場ブランド”Ghari”のRSPL社は、近年次々と新たな州に事業展開しており、3年間で売上高を2倍に拡大させている。2番目に大きい石鹸カテゴリーでは、近年Godrej Consumer社とWipro Consumers社がシェアを拡張している。

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