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【小売】インドのReliance Retail社、食料品スーパー100店舗の閉店を発表

インドの大手財閥Reliance Industries社の子会社Reliance Retail社は、キャッシュ・アンド・キャリー事業への重点転換に伴い食料品スーパー”Reliance Fresh”を100店以上閉店させると発表した。現在、同社は国内で約550店舗の“Reliance Fresh”を展開している。店舗面積は平均3,500平方フィートであり、各店舗は2、3キロ圏内に住む消費者に利用されている。

“Reliance Fresh”の事業展開に詳しい関係者によると、中には収益の回収率が低い店舗も多くあり、一部はより適切な店舗形態に変更される見通しである。

利益率の向上を求め食料品店舗の縮小を行うのは、Reliance Retail社だけではない。これまでもAditya Birla Retail社やSpencer’s Retail社は地元のキラナストアとの競争や高い店舗賃料に悩まされ、同じように自社店舗を閉店させている。食料品スーパー”More”を展開しているAditya Birla Retail社は、賃貸料の高騰に伴い2012年にムンバイにおける全店を閉店させた。

しかし、課題は不動産価格の上昇だけではない。モダンリテールの小売事業者は生鮮食料品の在庫管理や販売に伴う物流に関しても多くの課題を抱えている。小売業界のコンサルティングを手掛けるTechnopak社のArvind Singhal代表は、「Reliance Retail社がよりコスト効率的なキャッシュ・アンド・キャリー業態に重点シフトするのは賢い選択肢である。」とコメントする。

Deloitte社の調査レポート”Indian Retail Market Opening More Doors”(2013年)によると、食品はインドの小売業界において最も大きなカテゴリーであり、消費支出全体の約60%を占めている。多くの小売企業にとって売上の大部分が食品であることから、2013年度、インドの小売業界上位10社の累積損失は合計で1,300億ルピーに及んだ。

Walmart India社CEOのKrish Iyer氏は、「食品は利益率が非常に低いカテゴリーである。」と述べる。同社の売上の内、食品は約半分を占めているとのことだ。

バックエンドのインフラ強化が進むと共に、会員制でキラナストア、病院やホテルに業務用製品を販売する”Reliance Market”や”Walmart Best Price Modern Wholesale”などのキャッシュ・アンド・キャリー型卸売店は、今後国内のモダンリテール業界において活性化していく見通しだ。

Walmart社は2020年までに”Best Price Store”を50店舗新設すると発表しており、Reliance Retail社も時流に乗り今後2年間でキャッシュ・アンド・キャリー型店舗を100拠点開設する計画を打ち出した。キャッシュ・アンド・キャリー型小売の市場が4,500億ドルと推定される中、インドの小売業界で利益を確保できるかは事業モデルによるのかもしれない。

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