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【デオドラント】インドのデオドラント市場、大手ブランドより地方ブランドが人気

インドのデオドラント(制汗剤)市場では、2009~2014年の5年間において103種類の新製品が投入されており、現在では500以上のブランド、及び986種類以上の商品が販売されているといわれている。同市場の規模は2009年の50億ルピーから年率18%で急成長し、2014年には230億ルピーまで拡大した見通しだ。その内、農村部での売上は全体の約1割を占めており、年率29%で売上が増倍している。

業界専門家のHarish Bijoor氏は、「インドにおける“香り”の文化は変化している。歯磨き粉が従来の歯磨きパウダー(tooth powder)を代替した様に、デオドラントはタルカム・パウダー(talcum powder)を代替する商品となっており、低所得層の家庭でもデオドラント製品が普及し始めている。」と述べる。

現在、市場には多くのブランドが次々と市場に参入しているが、首位はどのブランドが獲得しているのだろうか。高価格帯のセグメントでは、ITC社の”Engage”が14種類の商品を販売しており、販売数量ベースでは業界2位の主要ブランドとなっている。一方で業界トップを占めるのは中小規模のFMCG企業Vini Cosmetics社が展開する“Fogg”ブランドである。

インドのデオドラント業界では、近年まで大手HUL社の“Axe”がトップを支配していたが、”Fogg”は去年10月に“Axe”から首位を勝ち取り、ITC社の”Engage”もそれに続き”Axe”を抜き2位の座に立った。現在は、同じく中小企業のMcNROE Cosmetics社が展開する”Wildstone”が3位となり、かつて首位であった”Axe”は4位に下落した。

“Park Avenue”、”Old Spice”やNike社のブランドなど、他業界で知名度の高いブランドは、デオドラント市場では人気が低いようだ。Nielsen社のデータによると、Vini Cosmetics社の“Fogg”の市場シェアは12.5%であり、”Engage”は8.1%、“Axe”と”Wild Stone”はそれぞれ6.9%である。

“Fogg”や”Wild Stone“などを始め、全国的には知名度が低い地方ブランドは特に中小都市や農村部の消費者において人気が高い。他にも、マハラシュトラ州とグジャラート州のAgarwal Herbal Products社、北部地域のAerol Formulations社、西部地域のRa Lifecare社やNandita Pharma社、北部と東部地域のMonet Marketing社やLady Diana社などの地方企業がデオドラントブランドを展開している。これらの企業は主要ブランドと比較して販促活動が弱く、市場シェアも微々たるものであるが、同市場にこのようなブランドが986種類以上も存在するということは市場の潜在性を示していると捉えることができるだろう。

ITC社Future BrandのMD、Santosh Desai氏は、「デオドラントはインドにおいてまだ新しい製品カテゴリーであるため参入障壁が低く、利益率も健全である。新参入者であってもある程度の市場シェアを獲得することができるため、参入余地はどの企業にもある。」と述べる。

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