インドの最新業界ニュース、2500社のインド企業情報を提供するポータルサイト

【FMCG】インドのFMCG市場、最高級カテゴリー商品が街角の小売店舗で売上拡大

チョコレートの大手メーカーMondelez社が最近インドで発売した2,000ルピー(約3,400円)のチョコレート”Cadbury Glow”は、驚くことに好調に売れているようだ。これはインドの一般消費者にとっては信じがたいかもしれないが、このような最高級品(super premium)と分類される商品は、現在2兆1,800億ルピー規模と推定されるFMCG市場の約8%を占めている。さらに驚くことに、このような最高級品の売り上げはモダントレードの店舗ではなく、ハイエンドなキラナショップ、食料品店や薬局などの街角の小売店で発生している。

 

しかし、この需要はインド全土において均一に広まっている訳ではなく、高所得者、共働きの家族や海外経験者が集まる大都市や上位100都市近辺のパパ・ママストアに集中している。

 

インド食品輸入業者会議(Forum of Indian Food Importers)の創業者兼取締役を務めるAmit Lohani氏は、下記のように述べる。「最高級カテゴリーの食料品はモダントレードの小売店でしか売れないという考えは神話である。実際には、輸入食料品の約80~85%がハイエンドな伝統的小売店で売れているのだ。」

 

調査会社Nielsen社が7月に発表した調査レポートにも、最高級カテゴリーのFMCG製品の約78%が地元の薬局や食料品店で売れていることが報告されている。また、同レポートによると、インドの最高級品(super-premium)市場は現在1,768.3億ルピーと推定されており、年間9%で成長している。一方で、高級品(premium;一般大衆品の価格の約1.2倍~1.7倍の商品群)の市場は4,106.7億ルピーと推定されているが、年間の伸び率は約6%に留まり、最高級品市場の成長率を下回っている。これらの商品も約90%がキラナショップのような店舗で売れているとのことだ。

 

Mondelez社の商品の中でも最も値段の高いチョコレートとなった”Cadbury Glow”は、主に伝統的な小売チャネルを通じて展開されていく。Mondelez India社Chocolate & Media部門のDirector、Siddharth Mukherjee氏によると、同社はハイエンドな独立型小売店舗や、大都市のホテル、空港、デパートなどで同商品を販売していく。Dabur社やEmami社のこれまでの販売業績の分析に基づくと、ハイエンドな独立型小売店舗は常連顧客が多く、高級品を取り扱う専門店として自らの店舗をポジショニングすることが多い。

 

また、Emami社の関係者は下記のように語る。「高級品を求める消費者は通常、既に信頼のある小売店舗に行くが、今は輸入品がほとんどである。このような店舗は500から3,500平方フィートと、大きさは様々である。例えばプネのDorabjiは、小さな小売店舗から事業をスタートしたが、今やモールの規模くらい大きくなった。一方で、デリーのKhan MarketやINA Marketはずっと小規模のままだが、売上の規模は非常に大きい。これらのマーケットには大使館の車がたくさん駐車されていて、買うものをリストで注文する人が多く見られる。ここにある店舗ではモダントレードの小売店舗のように商品を棚に並べるスペースはないのは確かだが、わざわざ遠くから訪れる人は多い。輸入業者のほとんどがこれらのマーケットに商品を卸している。」

 

デリーのKhan Marketにある小売店舗のオーナーの話によると、これまで15年間、彼の店舗に通い続けている常連客もいるとのことだ。「この店に来るために街の外から来る人や、商品の仕入れ確認や事前予約をするために電話をしてくる人もいる。」(同氏)

 

Nielsen社の調査結果によると、最高級(super premium)カテゴリー製品の売上の約40%は主要都市に集中しており、Tier I都市は約25%、郊外都市は約19%、そして農村部は約17%である。一方で、高級品であれば、農村部は売上全体の約26%を占めており、その割合は年間12%で拡大している。

一覧に戻る