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【小売】インドのFutureグループ、Amazonとの提携を開始

これまでインドの大手小売企業各社は、EC業界の潜在性に消極的な姿勢を示してきたが、近年この傾向は変化しているようだ。Kishore Biyani氏が率いるインドの大手小売Future グループは、ECのAmazon社と提携しファッション系のプライベートブランド商品を展開すると発表した。また、大手財閥TataグループのファッションブランドCroma社もSnapdeal社との提携を発表した。

 

Amazon社とFutureグループの提携は、Amazon社の創業者Jeff Bezos氏が訪印しBiyani氏と面談した直後に発表された。両社による協業は、将来的にはファッション分野以外のカテゴリーにも拡充させる計画だ。Future社はAmazon社のプラットフォームで”Lee Cooper”や”Converse”、”Indigo Nation”、”Scullers”、”Jealous21”などのオリジナルブランドを販売する予定だ。同社が展開するブランド数は現在40程度である。

 

Amazon India社のVice-President兼Country Manager、Amit Agarwal氏は、今回の提携について、お互いが”win-win”の関係であると述べる。同氏によると、Future社はAmazon社の販促活動も支援するとのことだ。

 

最近Flipkart社やその他EC各社が祝祭セールで破格的な値引きを行った件に関してBiyani氏は批判的な姿勢を示した。一方でAmazon社は唯一自社のポリシーを維持し、値引きを控えめに抑えた。

 

Snapdeal社とCroma社、及びAmazon社とFutureグループの例を始めとしたこのような提携は小売対小売の提携ではなく、小売業者と技術と物流を提供するプラットフォームの連携である。Technopak社のChairman、Arvind Singhal氏は、このような新たな提携方法に関して、新ブランドやプライベートブランドの成長を促すだろう、と述べる。

 

一方で、Amazon社との提携成立後も、FutureグループのBiyani氏はECの可能性について不信感を示し、「EC業界の存在感はEC業者が想像しているほどではない。」と述べている。

 

業界専門家は、今回のFutureグループとAmazon社の提携は重要だと語る。これは、オンライン上の強力なプレイヤーであるEC企業の重要性を、大手小売が否定し続けることはできないことを象徴している。小売企業各社は既にオムニチャネルを構築しているものの、物流確立の実績や顧客信頼性を確立しているEC業者との連携は重要な戦略である、とSinghal氏は述べる。

 

ファッション事業を拡大させることは、Amazon社にとっても重要な意味合いを持つ。Flipkart社やSnapdeal社と比較した場合、同社のファッション事業は商品数、販売者数やブランドの数等において劣っている。ファッション事業は高収益、及び成長中であることからEC業者にとって重点分野となっている。Flipkart社やMyntra社、 Jabong社と異なり、Amazon社はまだインドでプライベートブランドを展開していない。

 

将来的には、食料品事業における提携も予想される。近年Amazon社はインスタント食品等の食料品販売を開始し、Futureグループも食品ブランドの展開を計画している。近日、同社は炭酸飲料ブランドの”Sunkist”や新ブランド3種、”Karmiq”、”So Fresh”と”Veg Affair”を発売する予定だ。Biyani氏は、「これらの3種類の新ブランドからそれぞれ別カテゴリーの商品を発売する。”Veg Affair”ブランドはグリーンピースやニンジン等を含む冷凍野菜、そして”Karmiq”ブランドからはキャノーラオイルやドライフルーツ等の商品を発売する。

 

Futureグループはインドの代表的な小売チェーン、”Central”や”Big Bazaar”、“Foodhall”、 “Planet Sports”、”Brand Factory”、”Home Town”、”eZone”を展開している。現在、同社は国内の98都市、及び農村部の40地域で累計1,700万平方フィートの店舗スペースを保有している。現在、同社は小型から大型まで様々な形態の小売店舗を展開しており、国内の合計店舗数は30,000以上、累計来店者数は年間3億人に及ぶ。一方、Amazon社は2013年にインド進出を果たし、既にインドのEC業界で主要プレイヤーとなっている。

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