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【乳製品】乳製品業界での大型買収の動き

創業15年のTirumala社は、インド南部では2番目に大きい液体ミルクメーカーであり、関係者によると企業価値は250億ルピーに及ぶ。

同社の発起人兼未公開株の出資者である世界的大手PEファンドのカーライル・グループは、ここ3年以内にTirumala社株を購入し始め、現在20%を保有している。残りの大部分の株式は、5人の現地創業メンバーが保有している。

同社はTirumala社の未公開株売却のために、ショート・リストを作成し、グローバルな投資銀行3行をリストアップした。関係者によると「買い手が見つかれば、投資銀行に業務を任すつもりだ。売却先は、外資の戦略的投資家とし、株式の一部は創業者が保有する計画」とのことだ。

本件に関心を示すのは、フランスの食品分野大手ダノン社とニュージーランドのFonterra社だが、Fonterra社はまだ準備段階のはじめのようだ。他にも買い手候補はあるようだが詳細は不明だ。

Tirumala社は2012年度の売上が150億ルピー、営業利益率が9~10%を見込む。同社はアンドラ、カルナータカ、タミル・ナドゥ各州に強固な流通網を持ち、液体ミルク、バター・ギー、エスニック菓子に注力している。牛乳は3州で1日に160万リットル生産している。加工食品分野に関しては、都市部の激しい競争や低い収益性等を背景に加工食品分野には進出していない。

消費者の嗜好性が地域によって異なることや産業構造がひどく個別・分散化している状況では、外資系企業が現地に根付いた事業展開を進めるためには現地パートナーの存在が不可欠だ。そのため株式の取得比率によらず、買収先企業の創業者の存在は事業展開するうえで貴重な存在だ。

インドの乳製品市場の規模は800億ドル以上と推定され、1人当たりの牛乳の消費量を考慮すると世界有数の市場だ。また市場規模は、この10年間で2倍以上に拡大している。関係者によると「インド酪農業界では戦略的なM&Aに関する議論が続いていたが、大型買収案件はまだない」とのことだ。酪農業界での未公開株の買収案件は、営業利益の12~15倍の資産価値がある。

 インドのもう1つの乳製品大手Sterling Agro社もNM Rothschild社に売却先候補調査を委託しており、大型M&A案件に向け動いている。

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