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【食品】インド養鶏業界 冷凍食品分野への移行が成長の鍵

インドの格付け会社ICRAの格付けによると、 購買力の増加や食習慣の変化といった社会経済状況の変化に支えられて、インドの養鶏部門は長期に渡って成長を続けそうだ。
市場規模4,700億ルピーの養鶏業界は年8-10%の比率で成長を続けており、輸出面での存在感は殆どないが、拡大する国内市場において極めて重要だ。
ICRAの見解では、都市化の進展やファストフード店の急速な拡大を背景に、長期的には国内鶏肉需要は8-10%、鶏卵需要は4-5%の割合で成長すると見込まれている。

 

格付け会社によると、同業界が直面する課題は、高額な飼料代や冷凍流通及び輸送インフラの不足、過度に病気への耐性が弱いこと、そしてキャッシュフローに影響を及ぼす短命さである。

特に飼料代の負担は大きく、生産物にかかる総コストの三分の一を占めている状況だ。
「タミル・ナドゥ州のNamakkal Zoneの事例で見られるように、高額な飼料代は養鶏農家と企業間の利幅率を圧迫する」とNECC議長のP.Selvarai氏は述べる。
「トウモロコシや大豆のような飼料の主要原材料の記録的な入荷コスト増のせいで、2012年後期は鶏肉業界にとって非常に厳しいものであった。

養鶏業界は国内トウモロコシ生産量の実に52%を消費している。そのためインドのモンスーンによるあらゆる気候変動が、とりわけ飼料代高騰の影響をもろに受ける養鶏農家の収益率に直撃する。

NECCのデータによると、卵を産む鶏の飼料代は昨年4月が75kg当たり13,44.33ルピーであったのに対し、今年は1,539Rsと高騰している。鶏肉飼料代もまた2,023.33Rsから2,094.50Rsへと上昇した。

 

現状をさらに悪化させているのは、供給過剰と、いくつかの州で散発的に生じる“鳥インフルエンザ”のリスクに養鶏業界が晒されていることだ。
2010年と2011年になされた膨大な投資は養鶏市場の拡大と供給過多に終わってしまい、養鶏農家の収益力に重大な影響を与えた。

アンドラ・プラデシュ州などの南インドでは鶏肉総消費量の内45%以上を生産し、マハラシュトラ州などの西インドでは20%が生産されている。
昼食の様々な食事メニューに卵が使用されるようになったことで、タミルナドゥ州の鶏肉消費量が国内最大となったという。
インドは世界の鶏肉生産量において342万トンと第4位に位置している。アメリカは341万トンで第6位だ。

 

輸出面では、アメリカは国内のいくつかの地方における継続的な鳥インフルエンザのせいで、2006年から打撃を受けてきている。
2007-08年に101億9,030万個に達した鶏卵輸出は2012-13年には38億3,370万個にまで激減してしまった。今期4月までの鶏卵輸出17億9480万個となっている。

食卓卵はすでにブラジルやモロッコ、アルジェリアなど安価な競合との戦いに直面している。

しかし業界関係者の話によると、業界各社は家庭へのケータリング市場に参入したり、生鮮食品市場から冷凍食品市場へとシフトし始めているという。この動きは将来の養鶏業界拡大に向けて非常に重要な動きであり、その消費量は遅くとも着実に伸びている。

 

インドの農家は、過去の国産の鳥養育から、より早く雛が成長し、高い鶏卵や鳥、結果的に安定した鶏卵農家の利益につながるハイブリッド種の養育に移行してきている。今後は生鮮市場から冷凍市場に移行することが国内養鶏産業の将来的な拡大に向けて鍵となる。

これらの動きを促進するためには、コールドチェーンのインフラを構築するために必要な多額の投資を行い効率的な流通システムを整備することと、冷凍チキンを受け入れられる市場の成長が鍵となる、と同レポートは述べている。

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