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【食品】インド、飲食店事業者に対し新たな規制を発表

急速に拡大する外食産業に伴い、インド食品安全基準局(FSSAI:Food Safety and Standards Authority of India)は規制強化への第一歩を踏み出した。
2014年2月4日、FSSAIはインド全土の飲食事業者に対し新たな基準法を発表した。同規制では、国内で営業する飲食店やレストラン事業者は、同機関が発行する飲食事業営業ライセンスを取得することが義務付けられた。

Sub-One Hospitality Services社のCEO、Pradeep Sehgal氏はこの動きに対し、「FSSAIはプロセス全体を合理化する必要がある。現時点では、様々な過程において申請や承認を実現させるインフラが不足している状態だ。」と語った。同社はMoti Mahal、Quiznos、Tandoori TrailやRajdhaniなどのレストランチェーンを展開するインドの大手飲食店グループである。

業界関係者は「この新しいライセンスは各州政府が統轄することになるが、一部の州では準備が整っておらずライセンス取得の期限が延長される可能性がある。」と語る。一方で、FSSAIは延長を考えていないと表明している。

また、国内のホテルやレストランの経営者によると、新たにライセンスが必要となることにより運営コストが3~5%上昇すると予想される。これは、大手飲食チェーンへの影響は少ないかもしれないが、小規模な飲食店や個人事業者にとっては打撃となるだろう。

今回発表された基準法では、ライセンス取得のない飲食店はFSSAIにより罰則が与えられ、場合によれば営業停止の命令が施行される。また、営業停止の命令に従わない場合、罰金として最大50万ルピーが要求されるとのことだ。

また、同基準法にはライセンスの取得以外にも、飲食店に対して衛生管理や原産地表示管理などの基準が定められている。それらには、清掃スケジュール、禁煙スペースの確保や冷凍食品の温度調整などの基準が含まれる。

Nirula’s Corner House社の元MD、Samir Kukreja氏は「同基準は、ホテルやレストランだけでなく食品関係の卸業者も対象となる。この規制の浸透が進めば、市場には組織化された事業者が増えるだろう。」と語った。

インドレストラン協会(NRAI:National Restaurant Association of India)のSecretary General、Prakul Kumar氏は「この規制はまだ導入段階であるが、最終的にはサプライチェーンにおいてすべての事業者が対象となるだろう。一方で、規制の施行に向けてインフラ整備に急ぐ州政府も多い。」と語った。

南インドホテル・レストラン協会(South India Hotels and Restaurants Association)のHonorary Secretary、T Natarajan氏は「基準法の導入は避けられないが、いくつかの規定は実用的でなく修正が必要だ」と指摘する。「もしライセンス取得の規約が初日から施行される場合、インドのほとんどの飲食店が営業できないことになる。」と語った。

NRAIによると、2013年のインド飲食業界の市場規模は2兆4,768億ルピーであった。この内、ライセンスを取得している事業者は現在5,521億ルピーを占めている。

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