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【アルコール飲料】ドイツビール”Karltenberg”、インドのビール市場に挑む

国内における中流階層の急増を背景に、多くの多国籍企業が次々とインド市場へ進出している。ビール製造業者も例外ではない。ドイツで最も歴史があり、親会社Royal Bavarian社のポートフォリオで最も売れている世界的なビールブランド”Kaltenberg”も、近年インド進出を果たした。

”Kaltenberg”はインド市場では高級カテゴリーに位置するが、他の輸入ビールよりもかなり安い価格設定で展開する予定だ。”Kaltenberg”の輸入業務を手掛けるCMJ Breweries社と”Kaltenberg”の国際的な販売権を保有するKonig Ludwig International社は共同で、インドの西部地域において試験販売を行った。今後2~3週間のうちに、ムンバイを中心にマハラシュトラ州において本格的に販売していく予定である。

“Kaltenberg”は1パイント(0.568リットル)あたり125ルピーの価格設定を想定。これは、100ルピー前後である既存の高級ビールと比較すると少し高いが、250ルピー前後である”Hoegaarden”や”Corona”のような輸入ビールと比べればはるかに安い。CMJ GroupのChairmanであるRohit Jain氏は次のように語る。
「我々は、既存のビール市場において高級カテゴリーと輸入カテゴリーの製品の間に価格の差が生じていることを配慮して価格設定を行った。ビールの品質を保つためには全ての原料を輸入しなければならず、低い利益率で販売せざるを得ない。現時点で我々にとって重要なのは、収益化ではなく “Kaltenberg”をインドに浸透させることであるのだ。」

CMJ社は“Kaltenberg”をインド国内で製造し、今後数か月でインド全土での販売を開始する予定だ。まずはムンバイの小売店200店舗での販売を手掛け、将来的には各都市80~90店舗の小売店での販売を計画している。ムンバイでの展開後、マハラシュトラ州、ゴア州、ダマン・ディーウ連邦直轄領、西ベンガル州、ビハール州、ジャカルカンド州、デリー、カルナタカ州、タミル・ナドゥ州、アンドラ・プラデシュ州における1,000以上の店舗での販売が開始される。

インドのビール市場では、アルコール度数6~8%のストロングビールが市場の約80%を占めており、この傾向を踏まえCMJ社も”Kaltenberg”のストロング版を発売する予定だ。Jain氏によると、マイルド版も主要都市を中心に展開する見通しである。
また、インドのビール市場では、缶ビールが約30%程度を占めており、”Kaltenberg”は次の祝祭シーズンまでに缶ビールとしても販売される予定である。同氏は、今後5~7年間は売上よりもブランド認知の向上や販売体制の確立に注力すると強調する。

市場調査によると、インドはアジア地域の中で4番目にビールの販売量が多い市場であるが、販売金額に関しては世界のトップ30の市場において最下位である。
2012年、インド全人口のビールの消費量は20億リットルであったが、1人当たりの消費量で捉えると、中国で37リットル、タイで31リットル、ベトナムでは30リットルであるのに対し、インドでは1.6リットルに過ぎない。しかし、市場調査によれば、インドにおける全人口の消費量は2016年までに90億ドルまで拡大することが予測されている。

Jain氏によると、輸入ビールはビール市場全体の5~7%を占めており、毎年10%ずつ成長しているとのことだ。「今後10年間、ビール市場は堅調に成長し続けるだろう。我々は、インドにおける高級ビールおよび輸入ビールの市場の内1~2%を獲得し、1か月あたり20万ケースを販売することを目標としている。」と同氏は語る。

現在、インドのビール市場は”Kingfisher Strong”や”Draught”などのストロングビール分野および”Ultra”などのマイルドビール分野でも、United Breweries社のブランドが独占している。Carlsberg社も、”Carlsberg Elephant”や”Tuborg Strong”などのストロング製品を展開し始めている。市場にはその他にも、”Heineken”、”Sabmiller”、”Haywards”やUnited Breweries社の”Kalyani Black Label”などのビールブランドが存在する。また、“Microbreweries”も、デリーやムンバイなどの主要都市に限定して展開している。

Jain氏によると、CMJ社は今後1年から1年半において全体で40億~45億ルピーの投資を計画している。その内0.5億~0.7億ルピーをブランド構築に向けた広告費として投入し、11億ルピーをビール工場の建設に投入する。8エーカーに及ぶ新しい製造拠点はメガラヤ州のByrnihatに設置され、18億ルピーの追加投資により1日あたり10万リットルの生産能力を保有する装備が導入される予定だ。
CMJ社は”Magpie Premium Lager”、”Savage Super Strong “や”Nutcracker Premium Strong”などの他ブランドのビールも販売しており、これらのブランドはインド北東地域において2013年3月に発売された。

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