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【在宅医療】インドで住宅医療サービスの需要拡大

都市部における人口の変動や農村地域における適切な医療設備の不足などの要因により、インド国内では在宅医療の需要が拡大している。この市場機会を獲得しようと、応急手当、診断所や看護ケアなど様々な医療サービスを提供するベンチャー企業が増えている。

妻と共に高血圧症を抱えるバンガロール在住のRamdas Pai氏にとって、病院への定期的な通院は彼らにとって大きな負担となっていた。しかし、近年サービス提供が開始したPortea社の在宅医療サービスを利用し始めて以降、Pai夫婦は血圧、血糖値やその他の生命徴候の測定を自宅で行うことができるようになり、病院まで足を運ぶ必要もなくなった。

アーリー・ステージ企業を支援する投資ファンドVentureast社のBobba Venkatadri氏は下記のように述べる。「現在、インド国内で在宅医療サービスを受けることはとても難しく、70%程度の人が自宅で行うことができる診断のために病院に通っているのが現状である。在宅医療サービスの事業者にとっては非常に大きな市場機会だと言えるだろう。」

Transparency Market Research社のデータによると、世界の在宅医療サービス市場は2018年までに3,000億ドル(約19兆ルピー)に達する見込みである。インドのみを見ると、市場は現在1,260億ルピーであり、2015年度には2,000億ルピーまで拡大すると推定されている。

インド在宅医療サービス市場において先導企業の1社であるIndia Home Healthcare(IHH)社の共同創業者Sameer Mehta氏は述べる。「在宅医療サービスはインドで非常に潜在的な市場である。現在は、サービスが存在しないか、存在したとしても非組織で安全性への考慮なしで運営されてからだ。」
去年、同社は株式の26%を米国の在宅サービス企業Bayada社に売却している。IHH社のサービス利用者は現在1,000人であり、その内の5分の1が1年以上に渡る長期間サービスに申し込んでいる。同社は看護師を250人、専門医、介護士やその他のパート職員500人を雇用している。

このような在宅医療サービスは、都会だけではなく地方の村や町でも需要は拡大している見通しだ。「村に住む患者がバンガロールやデリーの病院でバイパス手術を受けた場合、手術後に必要な治療を村の病院で受けることはできないので、都会の病院で高額な治療を受け続けなければならないことが多い。」とPortea社の共同創業者K Ganesh氏は述べる。同社は現在インド国内12都市で事業展開しており、600人の職員を抱えている。

多くの大型病院も患者が自宅で受けることができる医療サービスのメリットに賛同しているようだ。チェンナイのMehta病院のChief Administrative Officer、Vasuntha Ramani氏は下記のように述べる。「重症患者が入院した場合、診断を実施するのに通常2、3日かかるが、その後は看護師や医者が従事できるような治療である。そのような場合に在宅医療サービスを利用すれば、患者にとっても医療費を削減することができるし、我々にとっても病院の回転率が上がり、収益も向上させることができる。」

デリーの在宅医療サービスHomital Medcare社は現在、独立契約の医者200人や病院30院と提携し、在宅サービスを提供している。同社のRajesh Vasudeva社長は、「我々は前年と比較して、2013年度に300%の事業成長を記録しており、2015年3月までにムンバイ、チェンナイ、ハイデラバードやバンガロールにも進出する予定だ。」
Homital Medcare社は現在、デリー首都圏(NCR)のみで展開しており、40人のスタッフを抱える。同社はチャッティスガールのRR Energy社やその他の個人資金からの出資により設立され、事業拡大のためにさらに1,000万ドル(6億ルピー)の資金調達を計画している。

また、DaburグループのBurman家の支援と英国のHealthcare at Home社により2013年4月に設立されたデリー本拠のHealthCare at Home社も、同市場における大手プレイヤーである。同社は現在デリー首都圏(NCR)とチャンディガールで事業を拡げており、今後2、3年以内にインド全土に展開していく計画だ。2018年までに売上50億ルピーを目指している。

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