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【マーケティング】インドの高級品メーカー、新規顧客開拓のためにマスメディアでの露出増やす

マーケティング上、業界トップのジュエリーブランドが5億ルピーのネックレスをオークションで販売したり、一般の映画館で広告を打ち出したりすることは極めて珍しい。しかし、インドの高級ジュエリーブランド”Nirav Modi”は、最近このような、大胆な広告戦略を打ち出している。同ブランドのデザイナーNirav Modi氏は、「月間収入が5,000ルピーの人も5,000万ルピーの人も、インドでは誰もが映画館に行く。そのため、(映画館における広告掲載は)潜在的な顧客にリーチするために適切な方法である。しかし、何をどこで伝えるかは慎重に決めるべきである。」と述べる。

 

“Nirav Modi”を始め、近年インドでは高級ラインの小売メーカーの多くが新たな顧客開拓や事業拡大を図り、テレビ、映画館、DTHや新聞などのマスメディアを活用して広告展開を始めている。これまでこれらの企業は主に富裕層向けの雑誌や、空港の広告提示版などに限定して広告を掲載してきた。

 

最近は、“Jaguar”、”Bentley”や”Rado”を含め、衣類、ジュエリー、自動車、時計や化粧品の高級ブランドも映画館やテレビで宣伝をしている。
インドで100種近くのプレミアム・高級品ブランドを展開している小売チェーン”The Collective”は、DTHサービスプロバイダーと提携しデジタルビデオレコーダーを活用した広告の展開を検討している。また、高級コスメブランドの”Forest Essentials”は既にテレビCMで宣伝広告を展開し始めた。

 

“The Collective”のMarketing担当者、Amit Pandey氏は、「これはまだアイディア段階であるが、まだ我々のブランドを知らない潜在顧客に訴求できる面白い方法だ。」と述べる。同氏は、新たな媒体に挑戦することは将来への投資と考えているとのことだ。「マスメディアに膨大な広告費が使われているのは確かであるが、新しい顧客を開拓できる良い機会でもある。」

 

インドの高級品市場は未だ導入期であり、高級ブランドによる広告費もまだ非常に少ない。中国では小売ブランドの広告支出の内、高級ブランドは約10%を占めているが、インドではわずか0.5%に過ぎない。

 

メディア関連企業のGroupM社South Asia部門のCEO、CVL Srivniva氏は下記のように述べる。「海外と比べると、インドでは高級ブランドによる広告支出は未だ小さい。しかし、国内の経済回復に伴い長期的な投資を行う企業が増えており、この状況も変わりつつある。」

 

広告効果の最大化を図るために、テレビや映画館に広告を展開する高級ブランドは富裕層向けのテレビチャンネルや映画館に限定している。

 

国内最大の映画施設運営会社PVR社のCOO、Guatam Dutta氏は、高級品メーカーは売上の約20%を広告費に割り当てており、近年その割合は増え続けていると語る。同氏によると、映画館1ヵ所あたりの月間広告掲載費は20万から50万ルピーであり、去年PVR社は広告掲載費で15億ルピーを売り上げた。

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