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【eコマース】日本の投資家、インドのeコマース市場に注目

日本最大級のECサイトNetprice.comの子会社であるBEENOS株式会社は、現在インドのeコマース市場に注目しており、今後3~5年間における自社の支援先の約20%をインドの起業家に投資すると表明している。
同社の代表取締役社長兼グループ CEOである佐藤輝英氏によると、インドへの投資は同社が掲げる新興国への投資促進の戦略において中核事業となる予定だ。同社は既に2014年度の投資先として2~3社のEC事業者を特定し評価している段階だ。

2013年度では、BEENOS社はグルガオン本拠のShopClues.com社とムンバイ本拠のCitrus Pay社の2社に投資している。インドでオンライン決済サービスを提供するCitrus Pay社への出資は、日本のecontext Asia社との提携で実現している。
佐藤氏は下記のように語る。「今こそインド市場に参入する最適な時期である。現在のインドの市場は中国の市場で言うと2000年頃の状態であるが、市場の多様性や事業機会ははるかに上回っている。海外経験を経てGoogleやAmazonのようなネットビジネスを日常的に利用している人が国内で急増しているなか、ネットを通じた事業は今後急速に成長していくだろう。」

BEENOS社が新興国市場への参入を検討し始めたのは2年半前である。それ以降、同社はインドの他にもインドネシア、ベトナム、シンガポールとトルコの計5か国において合計10社の企業に出資している。同社の投資方法としては、企業の立ち上げの際に少数株主持分を出資し同社から取締役を派遣するモデルを活用している。
「我々は主にベトナム、インドネシア、日本や中国のような新興国の決済サービス会社に対して投資を行っている。我々の最大の目的は決済サービス会社と提携し彼らの市場理解や開拓に貢献することである。」とecontext Asia社のCEOである沖田貴史氏は語る。

これまで日本の投資家のほとんどがインド市場に対して消極的な姿勢であったが、佐藤氏は、今後より積極的な投資家が増えていくと予想している。「中国とアメリカの次にインターネットの利用者数が多いのはインドである。つまり、インドのオンラインコミュニティの規模は世界3位なのだ。中間層の拡大によりネット利用者の数は現在も急速に増えており、ネットをベースとしたビジネス機会は膨大である。さらに、ネットだけではなく携帯電話の利用者も急増しており、次に大きなビジネスの機会があるのはモバイル・ビジネスであろう。日本とインド政府の二国間協力の政策も活用し、今後はさらなる日系企業とインド企業の連携が期待される。」と同氏は語る。
佐藤氏にとって新興市場への投資は忍耐ゲームのようなものである。「我々は決済サービス企業に投資する場合、約10年間に渡る支援を行う。その他のEC事業者に関しては約5年間である。インド市場の成長を踏まえると、我々は投資では約10倍の内部収益率を見込んでいる。

現在、多くの日系企業がアジア諸国の市場に参入しているなか、インド企業への投資に注目する企業は増えている。一つの要因としては、経済成長の低迷や政治的な理由により、中国市場から撤退しインド市場へ転移する企業が多いことが挙げられる。Indian Angel Network社のVishal Upadhyay氏は、日本の投資家によるインドのECやテクノロジー市場への投資額は2014年に3億5000万ドルにまで達すると予測している。

最近の事例としては、2013年11月に日本の日立製作所はチェンナイに拠点を置く決済サービス会社Prizm Payment Service社を買収していることが挙げられる。また、日本最大級のベンチャーキャピタルであるJAFCO Ventures社はインド国内のIT関連会社、合計6社に出資している。

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