インドの最新業界ニュース、2500社のインド企業情報を提供するポータルサイト

【経済】日印経済協力、安倍首相のインド訪問から今後の展開に期待

2014年1月25日、同国の貿易関係および投資連携の強化に向けて、日本とインドの首脳会談が行われた。
安倍首相は1月25日から3日間インドを訪問し、三菱重工、住友化学、東芝、三井物産、第一三共、東京三菱UFJ銀行、JR東日本、日立製作所などの日系企業の社長も同行した。

インド外務省の北アジア部門トップGautam Bambawale氏は「日印関係における重点分野は、日本の技術、資本および近代的な経営基盤の3点である。現在の日本との関係性は我々の”Look East Policy”(東方政策)の成果を示しているとも言えるだろう。今回の安倍首相の訪問はこれら3点の重点分野に注目する。」と語った。

今回の訪問で安倍首相はインド工業連盟(CII)、インド合同商工会議所(ASSOCHAM)やインド商工会議所連合会(FICCI)が共同主催する日印科学技術セミナーへの参加や、シン首相との首脳会談を行った。さらに、安倍首相は共和国記念日行事の主賓として出席しており、日本の総理が選ばれるのは初であった。

Bambawale氏は「安倍首相を記念パレードのゲストとして招待したことは、インドが東北アジアとの関係性を強化していくにあたり、日本を重要な同盟国として考えていることを表している。両国は、防衛、軍事、政治協力の他にも経済的な協力に大きく期待している。」と語った。

インドにとって日本は12番目の貿易相手国であり、2012-13年の貿易額は185億ドルに達した。また、インドから日本への輸出額は、2005-06年の25億ドルから2010-11年には52億ドルまで増大しており、平均年間成長率16%で伸びている。しかし、インドから世界全体への輸出額を見ると、日本の割合は2005-06年の2.4%から2010-11年には2.1%へと縮小している。

2011年、両国の外交関係成立は60周年を迎え、さらなる経済関係の強化に向けた表明を行っている。首脳会談で重要な事業計画が発表されると見込まれる。

—————————————————————————————————–
日本の主要輸入品目(2012-13年)
・鉱物性燃料、鉱物油、その他の蒸留物
・真珠(天然、養殖)、宝石、準宝石
・魚介類
・食品産業の残留物や廃棄物(動物飼料など)
・有機化学品

日本の主要輸出品目(2012-13年)
・原子炉、ボイラー、機械設備
・鉄鋼
・電気機器(TV画面、サウンドレコーダー、再生装置、部品など)
・光学デバイス、検査・測定機器、医療・手術機器
・自動車および部品
—————————————————————————————————–

日本はインドにおいて 4 番目に大きな海外投資国となっており、ほとんどが自動車や電気機器産業などの製造業に対する海外直接投資(FDI)である。インドの産業政策推進局によると、2000年4月から2013年6月にかけての日本からのFDI総額は14兆7,490億ドルに上り、全世界からインドへのFDI総額の約7.4%を占めている。

インド進出している日系企業の数は2012年の926社から、現在は1,072社まで増加している。日本大使館と日本貿易振興機構(JETRO)の情報によると、インドにおける日系企業の事業所数は2,542拠点あるとのことだ。
インドへの投資や技術提携を検討する日本企業、およびインドで活動中の日系企業を支援するため、日本政府は国内第2拠点目となるビジネス・サポートセンターをムンバイに開設する。

2012年に署名された日・インド包括的経済連携協定(CEPA:Comprehensive Economic Partnership Agreement)では、日本の医薬品業界への市場アクセスを改善させることで合意しており、インドの製薬会社による対日ビジネスの拡大が期待されている。
しかし、インドは日本に対し巨額の貿易赤字を持ち、2012~13年は63億ドルであった。

さらに、日本の政府開発援助(ODA)も両国の経済関係の重要な役割として存続している。インドは2003年度以降、日本の最大のODA受取国である。2006年度は、日本のODAは合計1,849億円を投入し11件のプロジェクトを実施している。これは日本のODAの年間投資額として過去最大規模であった。

インド工業連盟(CII)によると、対インドのODAは貨物専用鉄道建設計画(Dedicated Freight Corridor)の実施に伴い今後さらに増加する見通しだ。同プロジェクトの第1段階では4,100億円の資金調達が必要となり、第2段階ではさらに2,260億円が投入される計画だ。
現在、日本のODAはインフラ整備を重点分野の一つとして掲げている。現在実行中のプロジェクトには、主要都市におけるメトロ建設計画、デリームンバイ産業大動脈構想(DMIC)やバンガロール・チェンナイ高速道路建設計画などが挙げられ、これらのプロジェクトには数十億ドルが投資されている。

一覧に戻る