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【社会】スラム生活環境 インド国勢調査で明らかに

水へのアクセスや衛生面などに差はあるものの、今や、スラム街に住んでいるインド人とそれ以外の地域に住む人との間に、消費財や家屋など、持っている資産に大きな違いはない。

 2011年の国勢調査で、インドのスラムの状況が初めてデータとして収集された。これらのデータによると、スラムの都市化は、インドの急速な都市化をまさに象徴している。

 

同調査によると、都市で生活する家庭の6分の1(17.4%)がスラム街で生活している。インド全国で、スラム街居住者の3分の1が都市圏に住んでいる。その人口は100万人を超える。

非営利組織Janaagrahaの共同創設者であり、Jawaharlal Nehru National Urban Renewal Mission のテクニカルアドバイザーであるRamesh Ramanathan氏によると、「インド全国の市町村の内、その3分の1はスラムについて報告していないため、国勢調査の結果よりもスラムの人口は多いかもしれない」とのことだ。

これらの数値は、インドの急激な都市化と、都市部への人口の移動(より良い生活を求めて)を反映している。‐都市部の人口増加は必ずしも都市計画にとって良く働くとは限らない。なぜなら、急激な人口増による需要増に計画が追いつかないからだ。その結果、仕方なくスラムに住むしかない人々が現れる。

・スラムの住環境

スラム街の住居は、純粋に一般家庭の住居ばかりではない。同調査によると、都市圏のスラムにある住居の6.7%は、オフィスや店舗を兼ねている。

興味深いことに、スラムに住む人々の方が、スラム以外に住んでいる人々よりも、自分の家を持っている人の割合が大きいことが同調査からわかった。また、少なくともスラムの家庭の9割が電気を使用している。(使用されている電気が、合法的に引いてきたものなのか、違法に盗電されたものなのか、今回判断はできなかった。)

一方、家庭によっては基本的なインフラを欠いていることもある。家の中にトイレがある家庭は、スラム全体の66%にすぎない。これは、衛生面や女性の安全が脅かされていると言えるだろう。また、43%の家庭は、いまだに家の中に蛇口すらない。さらに、銀行サービスを受けている家庭は、たったの46.8%だ。これについてRamanathan氏は「インド中央銀行はファイナンシャル・インクルージョンに取り組んでいないのでしょうか。」と、指摘した。

国勢調査では、スラムは次のように定義されている。
「スラムは、荒廃や人口の密集、建物の欠陥、細く欠陥だらけの路地、換気装置・電気へのアクセス・下水設備などの不足などの理由により、安全で健康的な生活が損なわれている場所」

都市部におけるスラム人口の割合が一番大きいのがAndhra Pradesh州(35.7%)、一番小さいのがKerala州(1.5%)である。VisakhapatnamやJabalpur、Mumbai、Vijayawada、Meerutはその人口の40%以上がスラム居住者だ。

「多くのFMCGメーカーや耐久消費財メーカーは、都市部の貧困層や農村部のセグメントに対し、ニーズに対応した製品を生み出そうとしている。彼らは、この非常に価格に敏感なセグメントに非常に大きな可能性を感じている。」と、Mohit Bahl氏(コンサルティングファーム・会計事務所、KPMGのパートナー)はコメントした。

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